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ダイエットをしながら筋肉をつけることは出来るのか?

ダイエットをしながら筋肉をつけることは可能なのか?
難しい内容と同時に結局のところ、答えが分からないですよね。
最初に結論をいうと!!!!!!!

『筋トレ初心者であれば可能だが、筋トレ中級者以上は難しい!』が答えになります。

なぜ、その答えとなるのか、
そのためにはまず、ダイエットをする上での絶対条件と筋肉をつけるために必要な要素を理解しないといけません。
そこから、
“摂取カロリーと消費カロリーの関係性”と”初心者と中級者以上では、筋肉がつく成長スピードがどう違うのか”
に焦点を当てて説明して行きます。

目次

⚫️消費カロリーの基本事項

「ダイエットをしながら筋肉をつける」ですが、
まず第一に重要なことはダイエットをする上では、”消費カロリーが摂取カロリーよりも上回っている”ことが絶対条件ということです。
食事や飲み物で得られるカロリーが運動や基礎代謝で消費されるカロリーよりも下回っていないといけません!
つまり、「食べる量をある程度減らすこと」がダイエットにおいては当たり前のこととなります!
消費カロリー>摂取カロリーの構造がしっかりとできていると、体重・体脂肪を落とすことが可能になります!

この内容をしっかりと覚えておいてください!
ここで、話を少し変えて「筋肉をつけるための条件」についてお話ししていきたいと思います!

●筋肉をつける方法

・筋トレ

筋肉をつける上で当たり前になってくるのが、もちろん「筋トレ」です!
ここで1つ疑問が生まれると思います。

なぜ筋トレをすることで筋肉がつくのか?」
動くだけではダメなのか?」


人間には「ホメオスタシス」といって、身体が生理的バランスを維持しようとする性質があります!
「体温が36℃と一定」、「軽い怪我をしたり、風邪をひいたりしても、時間が経てば健康的な状態に戻る」
このように、人間は常に一定の状態を保とうと働いています。

この性質と、「トレーニングの3原理5原則」というトレーニング原理の1つである、「過負荷の原理」がポイントになります。
過負荷の原理とは・・・・・“一定以上の負荷を身体にかけないと、トレーニングをしても身体が強くはならない”という原理です。

これら2つが筋肉をつける上で大事な要素になってきます!
それを踏まえた上で、筋肉がつく流れを説明していきます。

①筋トレをする
→筋トレは、日常生活では絶対に起こり得ない負荷を筋肉に与えることができる。
バーベルやダンベルなどの重りを使って動くことなんか、日常では絶対に起きないですよね?
すると、、、、、

②防衛反応が起きる
身体(ここでは筋肉)がダメージを受けて、そのダメージが強く+酷くならないように防衛反応を起こします。
これを警告反応期と言って、皆さんが知っている筋肉痛を引き起こします。
筋肉痛が起きることで、これ以上トレーニングができないように身体を調整しようと働きます。
そして筋肉痛というストレスは、一時的にホメオスタシスの性質を崩してくれます。

③適応する
→その後、身体は筋肉痛によるダメージのストレスに適応して機能の限界を向上させていきます。
この期間を抵抗期と言い、
「この期間に筋肉は修復して成長し、大きくなります。」
イメージとしては、筋肉が「次も重いダンベルを使った刺激が筋肉にやってくるから、それを耐えれるだけの筋肉を育成しておこう!!!」となるのです。
ここで、ホメオスタシスを取り戻して、以前と同じ運動や強度のストレスでは崩れることがなく、
身体がより強いストレスに耐えれるように機能の限界(ここでは筋肉が肥大すること)を底上げさせていきます。

そのため、筋肉をたくさんつけるためには「ホメオスタシスの崩壊」と「過負荷の原理」が重要になってきます。

➡➡➡筋肉をつけようと思ったら日常生活以上の刺激を筋肉に与える必要があり、身体が耐えられない程の負荷を与え続けなければいけないということです。

そのため、ランニングやジョギングといった、ただ身体を動かして負荷が常に一定の運動だけでは筋肉は大きくならないのです。
筋トレのように、日常生活以上の負荷+重りや回数を増やして強度を高めていけるからこそ、筋トレで筋肉がつくという理由になります!!!!


・たんぱく質多めの食事

次に重要となるのが、食事です。
筋トレで筋肉を痛めつけた後は、回復させることが重要です。上で説明した通り、
筋肉は「抵抗期」、回復させる期間で大きくなります。筋トレをしている時ではありません!
そのため、せっかく筋トレを頑張ったとしても、食事が適当な場合は筋肉の最大の成長が見込めません!

気をつけるべきポイントは、「たんぱく質を多く摂るということ」です。
筋肉を最小単位まで分解していくと、アミノ酸という物質に分解できます。
たんぱく質も同じで、アミノ酸という最小単位に分解することができます!
つまり、筋肉はたんぱく質からできており、筋肉はたんぱく質、アミノ酸の集合体ということになります。
そのため、筋肉の栄養源となる肉や魚・卵・乳製品のたんぱく質食材を摂取することが重要になってきます。


「それでは、どれくらいの量を一日に摂取したらいいのか?」
「たくさん摂れば摂るほど、筋肉はたくさん成長するのか?」

目安としては、体重×1.5~2.0gを目標に頑張りましょう!!!!!
なぜこの値を推奨しているのかというと、、、、、
体重×1.5~2.0gが最も筋肥大効果が高いと言われているからです!

体重×1.5倍以下の場合だと筋肉を増やすことはできるが、効果は最大ではありません。
逆に、体重×2倍以上の量を摂取してしまうと筋肥大効果が頭打ちになり、体重×2倍摂取するのとそこまで効果が変わらないからです!

よって、筋肉をたくさんつけるためには、体重×1.5~2.0倍のたんぱく質摂取を心がける、
たんぱく質中心の食生活に改善することが大切となります!


・摂取カロリーを多くする

筋肉を大きくさせるためには、たんぱく質中心の食生活が重要と言いましたが、摂取するカロリーも共に大事になってきます。
たんぱく質中心の食生活にしていても、カロリーが不足していたら意味がありません!
カロリー不足ということは、身体に栄養が不足している状態です。
酷く言うと、身体が飢餓状態に陥っているということになります。

筋トレの項目で話した通り、筋肉は鍛えれば鍛えるほど、つく訳ではありません!
「抵抗期」といって、身体を休息させる期間に筋肉は大きくなります。

ではなぜ、摂取カロリーを増やすことと身体の休息が関係あるのか?

筋肉は常に合成と分解を繰り返しており、分解の方向にシフトする傾向があります。
つまり、筋肉は減少する方へ常に向かっています。
それは、人間にとって筋肉が生きる上で必要のない物質であり、筋肉を分解して新しいエネルギーを生み出す役目があるからです!

しかし、筋肉を大きくするためには合成される方向にシフトさせる必要があります。
その方法がオーバーカロリーと言って、摂取カロリーを多く摂ることです。
摂取カロリーを多く摂るということは、脂肪がつくことは仕方がないということになります!
脂肪が多少つくぐらいの量を食べないと、筋肉は増えないということにもなります!

つまり、摂取カロリーが増えるということは、身体がエネルギー不足(飢餓状態)にならないため、筋肉を分解させる必要性がなくなるということです!
そのため、筋肉の分解を減らしつつ、筋肉の合成力を高めて筋肉を効率よくつけるには、しっかりとカロリーを摂取することが重要になるということです!

さらに、摂取カロリーが多いということは、身体の中で栄養素やエネルギーが充足しているということです。
すると、身体が活発に動けるようになるため、トレーニングのパフォーマンス効果も高まります!
その結果、「前回よりも重い重量を扱える」➕「前回よりも回数が増えた」などによってトレーニング強度を高く保つ要因にもなり、
筋肉へのストレスを増加させて、筋肉を成長させやすく出来ます!

●初心者と中級者以上で筋肉のつき方はどう変わるのか?

初心者と中級者以上で筋肉のつき方がどう変化するのかを説明する前に!
ここまでの内容をおさらいしていきます!

①体重・体脂肪を落とすにはカロリーを制限する必要がある!
②筋肉をつけるには筋トレ・たんぱく質中心の食事・オーバーカロリー

ここで、一つ矛盾点が存在してしまいます。
ダイエットには「カロリー制限」が必要なのに、筋肉をつけるには「オーバーカロリー」が必要!?
それなら、「ダイエットをしながら筋肉をつけることは不可能じゃん!!!!」と思ってしまいますよね。

そのため、「トレーニング経験のない初心者」と「トレーニング歴が長い中級者以上」でダイエットをしながら筋肉をつけることが出来るかどうかの話が変わってくるのです!!!!

⚫️筋肉量の増加とトレーニング年数の関係性


ここで大事になってくることが、トレーニング年数に対する筋肉量の増加傾向の関係です!
ここで、トレーニング初心者と経験者での違いが生まれてきます。

筋肉はトレーニングをした分だけ、たくさんつくと思っている方が多いと思いますが、
実はトレーニング年数が長くなれば長くなるほど、筋肉は次第につきにくくなってしまいます。

「筋肉はそう簡単にはつかない」ということは理解しておく内容です!

なぜ、「筋肉はそう簡単にはつかない」のか。
それは筋肉をつける方法で述べた「ホメオスタシス」の性質が関係しています。
「ホメオスタシス」とは、”人間は常に一定の状態を保とうとする”性質を持っていると言いました。
そのため、筋肉をつければつけるほど、「これ以上の筋肉は身体にとっては不必要だから!」身体が察知をして筋肉量の過度な増加を食い止めます。
これが、トレーニング年数が長くなれば長くなるほど、筋肉を増やすことが難しくなる答えです。

そして、トレーニング歴に対して、一年間でどれほどの筋肉量を増やすことができるかを研究した2人の有名な学者による研究から引用させてもらいます。
まず1人目は、スポーツ栄養学の学者であるライル・マクドナルド氏が提唱した、「ライル・マクドナルドモデル」です。
被験者の条件として、「しっかりしたトレーニングと栄養管理を続けて、筋肉を極限にまで増やそうとしている人」で実験を行っています。 
マクドナルド氏の研究によると・・・・

トレーニング歴                     増加する筋肉量(年間)
1年目                                            9~11.3kg
2年目                                           4.5~5.5kg
3年目                                           2.3~2.7kg
4年目                                           0.9~1.3kg

という研究結果になります。
初心者の頃は表の通り、1年で10キロ近くの筋肉量を増やすことが可能ですが、
トレーニング歴が長くなるほど1年で1kg増やすことも大変になっていくのが分かると思います。




次に、2人目は、20年以上フィットネス業界においてアスリート達の食事管理やトレーニングメニューに関する助言をしてきて、研究者でもあるアラン・アラゴン氏が提唱した、「アラン・アラゴンモデル」です。
この研究では、体重に対する割合で筋肉量の増加をベースに考えているため、被験者の体重の増減は無視しています。
アラゴン氏の研究によると・・・・

トレーニング歴                                                          増加する筋肉量(1ヶ月)
初心者(トレーニング継続1年以下)                                   体重の1~1.5%
中級者(トレーニング継続2~3年)                                      体重の0.5~1%
上級者(トレーニング継続4年以上)                                   体重の0.25~0.5%

という研究結果になります。
これも同じように、男性の平均体重70㎏を考えると、初心者の頃は1ヶ月で多くて1kg近くの筋肉量を増やすことが可能ですが、トレーニング上級者になってくると、1kg増やすことも困難になるほど難しくなります。

この研究結果の通り、筋肉はトレーニング歴が長くなれば長くなるほどつきにくく、逆にトレーニング初心者の場合は筋肉を短期間でたくさんつけることが可能である、ということを理解しておきましょう!!!!!!!

・筋肉量増加+ダイエット両立の可能性 

・初心者の場合

結論・・・初心者の場合はダイエットをしながら、痩せることは可能!

ダイエットで減る体重の内訳→→脂肪:筋肉=7:3
と言われています。
そのため、体重が仮に1㎏減った場合、脂肪が0.7kgで筋肉が0.3kg減った計算となります。

そして、筋肉をつける方法で述べた、たんぱく質中心の食生活を完璧にこなすことができれば、更に筋肉が減る割合を少なくすることができます!!!!

初心者は上の図のように、1年間で増やせる筋肉量が経験者と比べて圧倒的に多く、1ヶ月で換算すれば、
最大で1kgもの筋肉を増やすことができと言いました!
すると、1ヶ月で体重を3kg落としても、筋肉をつける方法を完璧にこなせていた場合、
1ヶ月で増える最大筋肉1㎏とダイエットによって減った筋肉0.9㎏なので、理論上では筋肉は0.1kg増えたことになります!

これは、初心者の方が筋肉がつくスピードが上級者と比べて成長が早いため
ダイエット中に筋肉が減る(分解される)量よりも、筋トレやたんぱく質中心の食生活で筋肉をつけることができる量+スピードが凌駕するからです!
よって、ダイエットによって、カロリーが多少不足している場合でも、筋肉の材料となる「たんぱく質」をしっかりと摂取して、筋トレを頑張ることができれば、筋肉を増やしながらダイエットをすることは可能となります!


・上級者の場合

上級者は上の図から分かる通り、逆に、1年間で増やせる筋肉量が圧倒的に少なくなります。
これは、いくらトレーニングを頑張って、食事を意識しても1年間で増やすことのできる筋肉量の限界点が見えてしまっているため、ダイエットしながら筋肉をつけることが難しくなります。

ただでさえ、ダイエット中は筋肉が減ってしまうのにも関わらず、1年間で1kgも増えない成長具合だとダイエットをしながら筋肉をつけることはとても難しくなります!

男性の平均体重70㎏で考えると、筋肉を1ヶ月で最大でも0.35kgしか増やすことができないため、1ヶ月で3kg体重を減らした場合、理論上では筋肉量は0.55kg減ったことになります。
そのため、トレーニングをハードに追い込んで食事を徹底することができたとしても、筋肉を増やすことは現実的には難しくなります。
「筋肉がなるべく減らないように筋肉量をなんとか維持する!」
という考え方の方が上級者にとっては可能性のある結果になってきます。

これまで、

  1. 消費カロリーの条件
  2. 筋肉のつけかた
  3. トレーニング年数と筋肉量増加の関係性

をお話してきましたが、いかがでしたか?
理論的に考えると、上級者はダイエットをしながら筋肉をつけることは難しくなり、初心者では十分可能である!
という結果になりました!!!
・初心者は筋肉をつけつつダイエットをしていく!
・中級者以上は筋肉がなるべく落ちないようにダイエットをしていく!

という考えでダイエット+筋トレを頑張っていきましょう!!!!

⚫️まとめ

・ダイエットを成功させるには、消費カロリー>摂取カロリーの構図を作る。

・筋肉をつけるためには、「筋トレ」「たんぱく質中心の食生活」「オーバーカロリー」が必要である。

・トレーニング年数が長くなれば長くなるほど、筋肉はつきにくくなってくる。

・初心者の頃は、筋肉の成長スピードが早いため、ダイエットをしながら筋肉をつけることは可能。

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この記事を書いた人

パーソナルトレーナー歴10年、延べ1000人以上のダイエットをサポートしてきました。元大手パーソナルトレーニングジムでは研修講義を担当。
自らは細かった体を筋トレで解消し、フィジーク大会でも優勝経験のあるボディメイクの専門家。用賀の「4Fのパーソナルジム」を監修

■保有資格
・NESTA‐PFT
・NESTA‐ダイエット&ビューティースペシャリスト
・JPCA認定 パーソナルストレッチ認定トレーナー

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