最近流行りのケトジェニックダイエットって実際の所どうなの?
ダイエットをこれから始める人やしっかり成果を出したい人は
ケトジェニックダイエットが流行っていると知って、このように考えたことありませんか?
「本当に体脂肪は落ちるのか?」「糖質少なめの食事は辛くて長く続かなさそう💦」
果たして、ダイエットをする上でケトジェニックダイエットは本当に必要なのでしょうか?
効果はあるのでしょうか?
ケトジェニックダイエットを行う上でのメリット・デメリットを
自分が4ヶ月以上ケトジェニックダイエットを実施した経験もプラスして紹介していきます。
⚫️ケトジェニックダイエットとは?
ケトジェニックダイエットとは・・・炭水化物の摂取量を極端に制限して、大量の脂質を摂取することで体脂肪をエネルギー 源とする身体に変えてダイエットしていく方法です。
なぜ、炭水化物を制限し脂質を大量に摂る食事をすることで、体脂肪がエネルギー源となっていくのか?
その理由を知るためには、”人間のエネルギー生産の関係”を知っておきましょう!
エネルギー生産
人間は本来、米やパン、砂糖などの糖質に含まれる、ブドウ糖と呼ばれる糖をエネルギー源として活動します。
そして、肝臓や筋肉にグリコーゲンとして貯蔵されます。
グリコーゲンは再びブドウ糖に変えられてエネルギーの生成に使われるため、糖質を摂取することで、身体はいつでもエネルギーを生産できるように作られています。
しかし、ケトジェニックダイエットは生体内での糖質利用を極端に制限して、脂質を利用する能力を高めて
脂質を糖質の代わりのエネルギーとして使用していく食事方法です。
ケトジェニックダイエットでは、ケトン体と呼ばれる物質の代謝が鍵となってきます。
ケトン体
ケトン体・・・脂肪酸(脂肪を構成する成分)やアミノ酸(タンパク質を構成する成分)の代謝物であり肝臓で生成され、筋肉や 脳のエネルギー源として活用される物質。
上記でも話した通り、ケトジェニックダイエットでは糖質の摂取量を極端に制限するため、
体内のブドウ糖の供給が減少してしまいます。すると、血糖値を維持するために肝臓に蓄えられているグリコーゲンがブドウ糖に分解されて利用されます。
しかし、肝臓のグリコーゲンは18~24時間程度で枯渇してしまいます。
ブドウ糖が枯渇すると筋肉や脂肪細胞に蓄えられている脂肪(脂肪酸)がエネルギーとして活用されるようになります。
この時のエネルギー源が”ケトン体”と呼ばれ、この状態を意図的に作り出すのが「ケトジェニックダイエット」です👍👍👍
このように、人間のエネルギー生産の関係を理解し、食事内容をあえて脂質中心にすることで、
体脂肪をエネルギー源として利用する体質へと変化させていくのがケトジェニックダイエットとなります!
⚫️ケトジェニックダイエットで気をつけるべきポイント
ケトジェニックダイエットでは、カロリー計算とPFC(たんぱく質・脂質・炭水化物)バランスがとても大事になってきます。
また、炭水化物の摂取量を極端に減らす必要があるため、性別や体重、筋肉量などによって多少変化しますが、
1日あたり50g以下まで程度が基本となってきます。
しかも、この50g/日はお米やパンなどの炭水化物からの摂取量ではなく、野菜や調味料などで付け足された基本最低限の量です。
そのため、炭水化物源の食材が一切摂れなくなってしまうストレスや不安などが生じてきます。
カロリー摂取量
ケトジェニックダイエットでは、通常のダイエットとは違いカロリーの極端な制限はしません。
極端なカロリー制限をしてしまうと、脂質の摂取量が足りずに上手くケトン体(脂質をエネルギー源にする物質)を生成できず、全く痩せることが出来なくなってしまいます。
年齢や体重、性別、日々の活動量によって変わってきますが、
男性・女性ともに、体重×35kcalを目安に摂取するように心がけましょう。
例)体重70㎏の男性であれば、一日で2,450kcalを食べることが出来ます!
これは、一般男性の平均摂取カロリー 1,800kcalを考えるとたくさんの量を食べれる計算になります。
PFCバランス
ケトジェニックダイエットでは、カロリー計算だけではなく、PFCバランスも大事になってきます。
体重70kgの人の場合、1日に摂取する理想のカロリーは70×35=2,450Kcal/日となります。
そして、P(タンパク質):F(脂質):C(炭水化物)=3:6:1の割合で摂取していきましょう。
P=735kcal F=1470kcal C=245kcalという振り分けになり、
タンパク質と炭水化物は4kcal/g、脂質は9kcal/gのエネルギーを持っているため
P≒180g/日 F≒160g/日 C≒60g/日
を目標に摂取していく必要があります。
この計算からでもわかるように、厳しい炭水化物の制限と大量の脂質の摂取が大事となってきます。
具体的な食べ物で表すと、
- 炭水化物はお茶碗一杯程度
- たんぱく質はサラダチキン9個分
- 脂質は油を大さじ10杯分、サーロインステーキだと700g近くの
これらの量を一日で摂取していかなければいけません!!!
こうしてみると、体脂肪をエネルギー源にできる代わりに、食事がとても大変ですよね💦
脂質源の選択
ケトジェニックダイエットで大事なことはもう1つあって、食べて良い脂質の食材です。
脂質がたくさん摂れるからといって、中華料理や揚げ物、お菓子を選択することはNGです!
- 肉
- 魚介類
- 卵
- ナッツ類
- 乳製品
- ココナッツオイルやオリーブオイルなどの自然由来の油
これらの食材を摂取することが絶対条件となります。
脂質をエネルギ源ーとして活用させるメリットがある反面、脂質が身体に蓄積されてしまう恐れもあるため、
エネルギー源として活用されやすい、栄養価・質が高い脂質を選択することが求められてきます。
⚫️ケトジェニックダイエットのメリットとデメリット
メリット
- 短期間で痩せることができる
→脂肪をエネルギー源とするため、体脂肪減少に直結します。
そのため、体重と体脂肪の減少が早い段階から現れやすいです。 - お腹が空きにくい
→ダイエットではカロリーを制限することが必須条件となるため、お腹が空きやすくなります。
しかし、ケトジェニックダイエットでは脂質をたくさん摂取するため、お腹の空き具合が緩和されます。
脂っこいのが苦手な人にとっては、むしろ辛い可能性もあります。 - 血糖値が上下しない
→糖質を摂取すると血糖値が上昇します。そして膵臓から分泌されるインスリンというホルモンによって、血糖値を一定に保とうとします。
炭水化物を極端に制限をしているため、血糖値の上下が食後に起こりません。
これにより、急な眠気や糖尿病などの疾患のリスクを下げることができます。
デメリット
- 適切な脂質を摂取しなければ、ホルモンバランスが崩れて体調を崩す恐れがある
→脂質はホルモンバランスの働きを担っています。
そのため過剰に摂取しすぎたり、逆に摂らなさすぎたりした場合はホルモンバランスが崩れて頭痛や動悸、イライラや不 安感、不眠などさまざまな症状を引き起こしてしまいます。 - 栄養失調による便秘につながる
→極端に炭水化物を制限することにより、穀物や野菜、果物の食品を食べれなくなってしまいます。
これにより、食物繊維の摂取量が極端に減ってしまうため、便秘になる可能性が高くなります。
また、脂質の摂取量が多いため、必然的に下痢のような便が増えてしまいます。 - 食費の負担が大きい
→脂質を多めにとらなければいけないため、肉や魚介類、油でもココナッツオイルやオリーブオイルなどの栄養価・質の高 い食材が中心となります。
これらは、お米やパンと比べて高い食材かつ毎食たくさんの量を食べないといけないため、食費が高くついてしまう欠点があります。
⚫️実際に試してみた感想
自分はボディメイクコンテストに向けての減量方法で、ケトジェニックダイエットを試したことがあります。
実施期間は4ヶ月やり、その時の体重や脂肪の落ち具合、体調がどう変化したのを紹介していきます。
- 体重
4ヶ月で75kg→68kgの8kg落とすことができました! - 体脂肪
4ヶ月で15%→7%の8%を落とすことができました! - 体調面
最初の2〜3週間程度は調子が良かったが、1ヶ月を過ぎた辺りから体調が優れない日が増えた。
便秘は常にあった。長期間続けると体の疲労感がとてもあり、いくら寝ても疲れが取れなかった。
個人的な意見としては、長期間のダイエットを計画している人はあまりオススメしません。ケトジェニックダイエットをどうしても実施してみたい方は3~5週間程度をオススメします。
この期間が1番ストレスも少なく、炭水化物を制限しても頑張れる期間だと感じました。
また、期間が長くなればなるほど、体のだるさや疲労感はとても酷くなったのはもちろん、体重と体脂肪の減りが一気に停滞しました。それらの結果もストレスとなり、体力面・精神面に負担が大きくなってしまいました。
もし試したい方は、専門家に意見をもらったり、短めの期間で実施しましょう!
⚫️まとめ
・ケトジェニックダイエットとは、炭水化物の摂取量を極端に制限して大量の脂質を摂ることで、体脂肪をエネルギー源として痩せるダイエット方法
・カロリー計算、PFCバランス、脂質源の選択がとてもポイントとなる
・体脂肪をエネルギーにするとても素晴らしいダイエットではあるが、ケトジェニックダイエットにはメリットもデメリットも存在する
・短期間であればオススメできるが、長期間のダイエットであればオススメできない。
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